茅場町いとう医院では34週までの妊婦健診は行っていますが、分娩の取り扱いはありません。
分娩施設を選ぶにあたって参考になりそうなことを3回にわたって解説します。
①基本編(このページ)
②セミオープンシステムについて http://kayabacho-itoiin.blog.jp/archives/82430739.html
③里帰りと里帰りセミオープン http://kayabacho-itoiin.blog.jp/archives/82510128.html


分娩施設の種類

分娩ができる施設を種類別でみてみましょう。

1.総合周産期センター・地域周産期センター
産科に関しての最新の医療設備、豊富なスタッフ、NICU(新生児集中治療室)等を備えている施設です。
ハイリスクの妊娠・分娩に対応できます。
ハイリスク分娩が優先されるため、一般の方の分娩に制限が設けられている病院もあります。

2.総合病院
産婦人科のほかに内科、外科など主要な診療科のある施設です。
持病や合併症がある場合や救急にも対応できます。
多くの病院が研修施設でもあるため、診察や分娩に研修医や学生が立ち会う場合があります。

3.一般病院
産婦人科だけ、もしくはいくつかの限られた診療科がある施設です。
総合病院に比べ落ち着いた環境で診療を受けられる場合が多いです。
産科以外の合併症や救急の場合は対応できないことがあります。

4.個人病院・診療所
産婦人科が中心の小規模な施設です。
医師は多くても数名なので、顔見知りの医師やスタッフが担当してくれる安心感があります。
アロマやマッサージなど独自のサービスを行っているところも多く、子連れ入院に対応してくれる施設もあります。
救急の場合は提携の病院へ搬送となる場合があります。

5.助産所
助産師が対応する施設です。
施設によっては自宅分娩などに対応しているところもあります。
医師がおらず医療行為ができないので、万が一の時のために信頼できる医療機関と提携している助産所を選ぶと安心です。

自分のリスクを知りましょう

自分のリスクを知って、自分に合った分娩施設を探しましょう。
下記の妊娠リスク自己評価票でチェックしてみましょう!

リスクスコア

合計点が0-1点の場合は大きな問題はないと考え、分娩施設を自由に選ぶことができます。
2-3点の場合は周産期センターと連携している施設での妊婦健診、分娩が望ましいです。
4点以上の場合はハイリスク妊娠に対応可能な施設での管理が必要です。
ただしこの点数はあくまで大まかな目安ですので、実際の妊婦健診、分娩施設を決定する場合は医師・助産師にご相談ください。
(リスクスコア票にはもう少し細かい基準のものもあります)

分娩施設を決めるにあたって

何を重視するかは人によって異なります。
100%希望に沿う施設を見つけることは困難かもしれません。
下記に挙げられているようなポイントから重視したい、譲れないと思う条件をいくつか絞って考えてみてください。

・家(実家)からの距離、通院手段
・費用
・希望の分娩方法に対応しているか
・緊急時の対応がどうなっているか
・母子同室かどうか
・付帯サービスやアメニティはどうか

気になる施設があったら、ホームページをみたり、直接問い合わせをしてみてください。
施設によっては早い段階で分娩予約が埋まってしまうところもあるので、問い合わせの際には何週までに分娩予約をすればよいのかを必ず確認してください。


分娩施設の探し方

知り合いからの口コミがわかると心強いですね。
土地勘がない、引っ越してきたばかりで知り合いがいない、といったときは下記の施設検索や雑誌や電話帳なども参考にしてみてください。
ネットの口コミも有用ですが、口コミを書いた人と自分の感覚が違うと参考にならないこともあります。(「丁寧」と感じるか「過剰」と感じるか、など)
上手に活用してください。

周産期医療の広場 分娩施設検索
http://shusanki.org/area.html